給湯器

2023-11-27

突然お湯が出なくなるのはなぜ? 主な原因と対処法について

日々の生活において欠かせないお湯ですが、突然出なくなるというトラブルが起こることがあります。
お湯が出ないという状況は大変不便を感じ、特に寒い季節には非常に困ることでしょう。
そこで今回は、突然お湯が出なくなった場合の主な原因と対処法をご紹介します。

お湯が出なくなる主な原因と対処法

お湯が出なくなる原因はいくつかあり、それぞれ対処法が異なります。

給湯器の電源

水をお湯にする給湯器ですが、動作しない基本的な原因には電源コードが抜けていたり、ブレーカーが落ちたりしていることが挙げられます。
まずは電源コードがしっかりと差し込まれていることと、ブレーカーが落ちていないかどうかを確認します。
もしブレーカーが落ちていれば、再度オンにしてお湯が出るかチェックしてみて下さい。

給湯器の故障

給湯器が故障していることも考えられる原因の一つです。
内部の部品が破損していたり、経年劣化による機能不全が起こっていたりする場合があります。
この場合、故障の具体的な原因を特定するのは難しいため、専門の修理業者に依頼することが最も安全で確実です。

給湯器や配管の凍結

特に寒冷地では、給湯器や配管が凍結して水の流れが阻害されることがあります。
もし凍結した場合は、自然解凍も可能ですが、専門業者に依頼して迅速かつ安全に解凍してもらうことをおすすめします。
凍結防止のためには、給湯器や配管を断熱材で覆うことなどが有効です。

エラーが原因

給湯器にはエラーコードが表示されることがあります。
これは特定の問題を指示しており、エラーによって対処法が異なります。
この場合は給湯器のマニュアルを参照し、表示されているエラーコードの意味を確認します。
多くの場合、簡単なリセットや調整で解決できますが、複雑な問題では修理業者の介入が必要です。

水抜き栓のフィルター詰まり

給湯器には水抜き栓が備えられており、そのフィルターが詰まると水の流れが悪くなったり、給湯器の性能に影響を与えたりすることがあります。
これは長期間メンテナンスを行っていない場合に起こりやすい問題です。
水抜き栓のフィルターを清掃するには、まず給湯器の電源を切り、ガス給湯器の場合はガスの元栓も閉めます。
次に水抜き栓を慎重に外し、フィルターを取り出して洗浄し、必要であれば柔らかいブラシで汚れを落とします。
そして再びフィルターを取り付けて水抜き栓を元に戻した後、電源とガスの元栓を再び開けます。
作業後は漏れがないかを確認して下さい。

ガスの元栓

ガス給湯器の場合、ガスの元栓が閉じているとお湯が出ません。
安全を確認した上で、ガスの元栓が開いていることをチェックし、元栓が閉じていた場合は開けてみて下さい。
ガス漏れの臭いがする場合は、すぐに元栓を閉じて専門業者に連絡しましょう。

蛇口の問題

時には給湯器ではなく蛇口に問題があるケースもあります。
特に内部が壊れていると、お湯がうまく出ずに蛇口の修理や交換が必要になる可能性があります。
簡単な部品交換は自分で行えますが、複雑な場合は専門の業者に依頼することをおすすめします。
また、一つの箇所だけでなく別の箇所でもお湯が出ないかどうかを確認して下さい。

水からお湯になるまでの時間が遅い理由

お湯を使用している上で、自宅と他の家庭で水からお湯になるまでの時間に差があると感じたことはないでしょうか?
水がお湯に変わるまでの時間は、給湯器の種類や設定、設備、使用状況などによって異なります。

まず給湯器の種類ですが、ガス給湯器は一般的に電気給湯器よりも迅速にお湯を供給できる傾向にあります。
また、タンクレス給湯器は即座に水を加熱するため、タンク式よりもお湯が出るまでの時間が短くなります。

設定については、設定温度が低い場合は水がお湯になるまでの時間が長い傾向にあり、特に寒冷地での使用では冷たい水を高温まで加熱するのに時間がかかります。

設備に関しては、給湯器から使用する蛇口までの距離が長い場合も、お湯が出るまでに時間がかかる原因になります。
配管が断熱仕様になっていないなどの理由で、蛇口に辿り着く途中で熱が失われると、さらに時間がかかる可能性があります。

以上のように、給湯器からお湯が出るまでの時間は環境によって左右されます。
この時間は、給湯器の選択や設置場所の工夫によって最適化することが可能です。
また、給湯器が経年劣化している場合は効率が低下し、お湯が出るまでの時間が長くなっている可能性も考えられます。
もし自宅で以前と比べて時間がかかるようになったと感じた場合は、必要に応じて交換やメンテナンスを行うことをおすすめします。

慌てずに原因を確かめて対応しよう!

今回ご紹介したように突然お湯が出なくなる原因は様々ですが、トラブル発生時には冷静に確認して対応することが重要です。
問題が給湯器にあって複雑である場合や自己解決が難しい場合は、専門の業者に相談することが最善です。
給湯器が原因で起こる問題は、定期的にメンテナンスを行うことで防げます。経年劣化している場合は交換するなどし、あらかじめ予防しておきましょう!

2023-07-19

給湯器の交換は夏がおすすめ! その理由は?

給湯器は経年劣化により、使用開始から8年から10年ほど経つと故障しやすくなります。使用開始から10年前後経った給湯器は、ちょうど交換の目安の時期にあるのです。
今回は、できるだけ費用を抑えるためにおすすめの交換時期や、その理由についてご紹介します。

給湯器の交換依頼は冬に増える

給湯器交換の依頼は、気温が低くなってくる秋から冬にかけて一番多くなります。
その理由は、冬は給湯器にトラブルが起き、不調や故障が発生しやすくなる季節だからです。

冬の時期は、寒い分お湯を使う量が他の時期よりもずっと多くなりますし、シャワーやお風呂で使うお湯の温度も夏場より高く設定しがちです。
にも関わらず、外気温が低い分水道水の水温も比例して低くなるため、その分お湯をわかすのにかかるエネルギーも時間も増え、エネルギーを燃焼させお湯をわかすという作業をしている給湯器そのものにも大きな負担がかかります。

こうした負担が、長年使っていて経年劣化している給湯器が故障するきっかけとなることがあります。
そのため冬場には給湯器が故障しやすく、結果として専門業者にも交換や修理の依頼が多く舞い込むことになるのです。

給湯器の交換時期は夏がおすすめ

冬に給湯器のトラブルが多くなる一方で、夏場は給湯器のトラブルが発生しにくい季節です。
一年のうち、もっとも給湯器トラブルが起きにくい季節が夏なのです。

夏は外気温が高いため水道水の温度も高く、お湯をわかすために必要なエネルギーは水道水の冷たい冬よりもずっと少なくて済みます。
給湯器自体への負担も減るので、冬の時期と比べると夏には給湯器のトラブルは起きにくいのです。
トラブルが起きにくいことから新しい給湯器の需要も減り、それぞれの業者が独自に割引サービスを展開することもしばしばあります。
夏場には暖房家電の値段が下がる傾向にありますが、給湯器にも同じような現象が起こるのです。
給湯器の本体価格はもちろん、交換・設置のための工事費用も安くなる傾向があります。

また、新生活がはじまる春を避けていることも、夏に給湯器を交換するのをおすすめする理由のひとつです。
新生活がスタートするのに伴い引っ越しが増える3月から4月は、冬ほどではありませんが、給湯器の交換や取り付けの依頼が増える時期です。
冬場と違い給湯器の故障が増えるわけではないですが、引越し先の給湯器を新しいものに交換したいという需要が多いことから業者への依頼が混み合う傾向があります。
夏場は引っ越しをする人の数も春先と比べて少なくなるため、その観点からも給湯器の交換時期には夏がおすすめなのです。

新商品が展開される時期はあまり季節に偏りがない

せっかく給湯器を交換するなら、さまざまな機能が充実している新商品を検討したいという方も多いでしょう。
給湯器の新商品というと、給湯器交換の繁忙期である冬から春にかけて多数発表されるような印象がありますが、実のところあまり関係はないようです。
給湯器においては、給湯器交換のハイシーズンが始まる秋から冬にかけて各メーカーが新商品を一斉に投入する……というようなことはなく、メーカーの商品開発のタイミングに合わせて、特に季節は問わず順次発表されています。

その理由としては、現在の技術で開発される給湯器は、メーカーや商品によって大きな差や違いがあるわけではないことが挙げられます。
もちろん商品ごとに色々な面で差異があるのは間違いありませんが、たとえばどの程度省エネできるのか、エネルギー効率はどのくらいかといった基本的な性能にはあまり変わりがないのです。
基本の性能が変わらない分、商品にプラスする付加価値としてはより細かい部分のデザイン性や機能性が重視されています。

もちろん新商品である給湯器の持つ機能やデザインがどうしても必要だということであれば新しく発売された高価な給湯器を選ばなければいけませんが、基本的な性能さえ押さえておければいい場合は新商品にこだわる必要はありません。

給湯器交換の需要が落ち込む夏場は、このような少し前に発売されたモデルの給湯器が安く売り出される時期でもあります。
そういった事情もふまえると、やはり給湯器の交換をするならオフシーズンである夏が狙い目です。

故障する前に賢くお得に交換しよう!

故障する前に賢くお得に交換しよう!
寒い冬は日々の暮らしのなかでもお湯の需要が一段と高まり、お風呂やシャワーだけではなく手を洗うときや料理をするとき、洗い物をするときにもお湯の使用が欠かせません。
そのタイミングで給湯器が故障し交換しなければいけなくなったら、たくさんの費用がかかるばかりでなく業者の空いているタイミングを見計らったり、給湯器なしでしばらく暮らさなければいけなかったりと、不便なことがたくさんあります。

使用を開始してから10年以上経過している給湯器は、今は故障していなくてもいつトラブルが起きるかわかりません。
冬、給湯器が多用される負担に耐えきれずに故障してしまい本格的に使えなくなってから慌てて交換するよりも、給湯器本体も交換費用も安く済む夏場にゆっくり交換しておくのがおすすめです。

2023-06-27

給湯器が進化してきた歴史を学ぼう!

毎日の暮らしに欠かせない設備のひとつである給湯器。
日本では古くから入浴の習慣こそありましたが、お湯を沸かすための燃料は長いあいだ薪や石炭、木炭などでした。
そんな日本で、現在のようにガスや電気が燃料の給湯器が普及するまでにはどのような流れがあったのでしょうか。
今回は国産給湯器のはじまりから現在まで、その誕生と進化の歴史を簡単にご紹介します。

ガスや電気が熱源として注目されたのが給湯器開発のきっかけ

1900年代の初期、戦前の日本では電気やガス、水道など今日の暮らしには欠かせないインフラの数々は、一般の家庭にはあまり普及していませんでした。
当時はまだ木炭や石炭が燃料として重用されていたのです。
ガスや電気が注目されたのは1923年、関東大震災が起きた後のことといわれています。
それまでメジャーな燃料だった石炭・木炭に代わって、改めて電気やガスが評価されるようになりました。

ですがそれでもお風呂については薪や石炭が使われることが多く、給湯器の登場は1930年まで待たれることになります。
1930年になると、ついに国産の給湯器第1号が発売されます。
この時代は、お湯を沸かす熱源が薪・石炭からガスや石油へと移り変わっていく過渡期に当たります。
といってもこの頃にガス給湯器が使われていたのは都心部に限られていて、地方では五右衛門風呂などがまだまだ現役だったようです。

給湯器が広く普及しはじめるのは戦後のこと

販売自体は戦前からされていたガス給湯器ですが、実際に広く普及しはじめたのは戦後、1950年以降のことです。
集合住宅が増え、内釜式のお風呂が各家庭にひとつあるのが一般的になってきた頃のことですね。

お風呂ではなくキッチンで使われる小型の給湯器の普及はさらにあと、1965年頃のことです。
それまでの湯沸かし器は、あくまで理髪店や病院などの設備であり、一般家庭で使うには高価なものでした。
ですが小型の給湯器が開発されたことで、日本のキッチンには給湯器が広く普及することになります。
この頃に商品化された四角い小型の給湯器を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
現在も場所によってはこの小型の給湯器が使われており、会社の給湯室などで見かけることがあります。

これまでのガス給湯器は風呂釜タイプのものが主流でしたが、1960年代後半頃からはシャワーの需要が高まったことに伴い、風呂釜に給湯機能を組み合わせた「セントラル給湯」が主流となっていきます。
給湯機能と風呂を沸かす機能を両立させた給湯器が普及しはじめるきっかけとなったのがこの時代です。
さらに10年ほど経った1976年には、現在も多くの一般家庭で使われている屋外設置型の給湯器が発売されます。
この頃からすでにリモコンによる操作が可能となっていて、現在の給湯器にかなり近い形になってきています。

給湯器に欠かせない機能の数々が実装された80年代からエコを重視する00年代へ

全自動のふろ給湯器など、現在の給湯器に近い機能を持つ商品が発売されたのは1980年代の頃です。
差し湯、追いだき、お湯はり機能など、現在のお風呂に欠かせない機能はこの頃に開発されたものが多く、今の給湯器の基礎といってもいいかもしれません。

実はこの頃、すでに生活家電の多くが自動化されていました。
そのなかで給湯器については自動化が遅れていて、お風呂を沸かすときにはお湯の温度や量など、その都度確認する必要があったのです。
こうした背景もあって、ほかの家電と同様にお風呂のお湯はりについても自動化を目指す流れが生まれたのかもしれません。
1983年には一軒家向けの全自動給湯器つき風呂釜、翌1984年には集合住宅向けのFS設置型コンパクトガス給湯器といった製品が登場し、今の給湯器と同じような使い方がされるようになっていきました。

90年代、00年代と時代が進むにつれ、給湯器開発の現場では機能性を追求するだけでなく、環境への影響についても強く意識されるようになっていきます。
世界的に環境意識が高まるなか、ガスを燃料とする給湯器についても環境へ配慮した商品が次々開発されるのは当然の流れだったでしょう。
現在販売されている給湯器の多くは環境への配慮や省エネを意識したものです。

代表的なものとしては「エコジョーズ」などが挙げられます。
エコジョーズは給湯器の排熱を再利用するという画期的なシステムが評価され、高い人気を集めています。
ほかにも電気給湯器であるエコキュートや、電気とガスのハイブリッド給湯器など、さまざまな製品が販売されています。

給湯器の今後の進化にも注目を!

給湯器に欠かせない機能の数々が実装された80年代からエコを重視する00年代へ

1930年に初めて国産のガス給湯器が発売されてから現在まで、100年も経たないうちに日本の給湯器は目まぐるしく変化し、進化し続けています。
そして現在も、より便利に使いやすく、より省エネなものをと、日々開発や研究が進められているのです。
今となっては一般の家庭にも広く普及している給湯器は、我々の生活に欠かせないものとなっています。

便利で快適な暮らしを追求するという大きな目的のもと、そのときどきのライフスタイルや価値観に合わせて進化し続ける給湯器。
今後はAIを活用するスマートライフに適応し、IoT住宅などに合わせた機能が追加されていくのではないかと予想されています。
今後の給湯器の進化にも要注目です!

2023-02-14

冬季に給湯器トラブルが増えるのはなぜ?

寒い季節には特に頼りになる給湯器。毎日のお風呂やシャワーで使うのはもちろん、洗い物や洗顔のときをはじめ、お湯を使う機会が他の季節より増えることでしょう。
冬場は特に欠かせない給湯器ですが、一方で故障も寒い時期に増えます。
今回はなぜ冬に給湯器のトラブルが起きやすいのか、また、その対策方法についてご紹介します。

寒い時期に増えやすい給湯器のトラブル

寒い時期に給湯器のトラブルが増える理由は、暖かい季節と比べて給湯器に負荷がかかるからです。

給湯器は水道水を温めてお湯にするものですが、水道水の温度は外気温に左右されます。
寒い時期は当然水温が下がり、一番水温が高くなる夏と比較すると10度以上も平均温度が低くなります。
そんな冷たい水をお湯にするのですから、給湯器の負担は夏よりもずっと大きくなります。

さらに、寒いときには使うお湯の温度も高く設定しがちですので、ますます給湯器にかかる負荷は大きくなります。
どんな機器でも酷使するとどうしても不具合や故障が出やすくなりますが、冬場の給湯器も同様です。
たくさん使用することで給湯器内部の各部品に負荷がかかり、故障しやすくなってしまうのです。

給湯器の不調に気付いたら試してみるべき5つのポイント

給湯器の調子が悪い、なにかおかしいと気がついたら、まずはどういった不具合なのかを確認してみましょう。
以下にチェックするべきポイントを5つまとめました。

1.水を使うときには不具合がないか

ただの水は問題なく使えるのにお湯を使おうとすると不具合が起こる場合は、給湯器になんらかのトラブルが起きていると考えられます。
水を使うときにも出が悪い、異音がするなどの異常がある場合には、給湯器ではなく水道側の不具合である可能性が高いです。

2.給湯器以外のガス設備

ガス給湯器をお使いの場合には、ガスコンロなど他のガス設備には問題ないかを確認してみましょう。
他のガス設備も不調であれば、給湯器ではなくガスの元栓などに問題があると考えられます。

3.リモコンのエラー表示

トラブルが起きているとき、給湯器のリモコンにエラーコードが表示されることがあります。
メーカーごとにエラーコードの内容は変わりますが、一番多いものが「111」というエラーコードです。
点火不良のエラーを示すもので、ガス栓が閉まっているときや給湯器の安全機能が作動したときなどに表示されます。
エラーコードが表示されている場合にはまずその内容を確認してみましょう。

4.循環アダプターのフィルター確認

浴槽内の循環アダプターにあるフィルターが詰まってしまっていることが原因で、お湯の温度が安定しなくなることがあります。
フィルターに細かいゴミや髪の毛などが詰まっていないか確認してみましょう。

5.水漏れの確認

給湯器の水抜き栓から水漏れしてしまい、動作不良を起こすことがあります。長い間給湯器を使用していなかったときにしばしば起こるトラブルです。
給湯器本体を確認してみて、水漏れなど発生していないか見てみましょう。

冷え込みが厳しいときには凍結するリスクも

特に冷え込みの厳しい1月から2月頃には、給湯器が凍結してしまうリスクもあります。給湯器が北向きの日陰にある場合は凍結しやすいので、特に注意が必要です。
給湯器本体には凍結対策が施されていますが、給湯器につながる給水管や給湯管などの配管についてはその限りではありません。
寒冷地では外気温が極端な低温になることを見越して保温材などが取り付けられていますが、本来そこまで寒くならない温暖な地域で異例の冷え込みが見られる日など、凍結リスクが高まります。

給湯器が凍結するとお湯が出ないだけでなく、配管を傷つけたり破裂させたりして漏水が起こることもあります。
気温が-4度以下に下がるときには、給湯器の凍結対策をしておきましょう。

簡単にできる! 給湯器の凍結対策

寒い時期に給湯器が凍結してしまうのは大変困ることです。
破裂などの被害がなくても解凍するまでお湯は使えず、お風呂に入ることもできません。
給湯器の凍結対策として一番確実なのは水抜きをすることですが、給湯器が凍結してしまいそうな寒い日に外へ出て、慣れない水抜き作業を行うのはなかなか難しいものです。

そこでおすすめしたいとても簡単な凍結対策が、「水を出しっぱなしにする」ことです。
方法は、給湯器を使用しない上特に冷え込む夜から朝にかけて、給湯器のリモコンをオフにした状態でお湯側の蛇口から少しずつ水を流しっぱなしにしておくだけ。
たったこれだけで、給湯器の凍結を防ぐことができます。

給湯器を使用していないとき、配管内では水が流れず、溜まった状態となっています。
このままだと凍結しやすいのですが、流れている水は凍りにくいため、あえて水を出しっぱなしにしておくという方法が有効なのです。
少しずつ水を流すだけで良いので水道代もさほどかかりません。冷え込みが厳しく不安な夜にはぜひ試してみてください。

困ったときには修理業者へ相談を

困ったときには修理業者へ相談を
毎日お湯を使うのが当たり前の現代の生活において、給湯器は欠かせない存在です。
不具合や故障への対策についてご紹介してきましたが、専門的な知識がない方が自身で対応できる範囲には限りがあります。
困ったときにはなるべく早く、修理業者へ相談するようにしましょう!

2022-11-16

冬場のガス代が高くなるのはなぜ? 今日からできる節約術

冬になり気温が下がってくると、他の季節と比べてガス代が高くなりがちです。
できればもっと安く、せめて暖かい季節とあまり変わらないレベルにまでガス代を抑えておきたいところですが、毎日のお風呂や料理でお湯を使わないわけにもいきません。
今回は、改めて何かを用意したり無理にお湯を使わないようにしたりすることなく、簡単にガス代を節約できる方法についてご紹介します。

冬のガス代が高くなる理由

冬のガス代が他の季節と比べて高くなる理由は複数あります。

水温が低くなっている

給湯器は、設定した温度に応じて水道水を温めてお湯にします。
その際水温が低ければ低いほど、水を温めて設定温度にするのに必要なエネルギーは多くなります。
ガス給湯器の場合、水道水を温めるためにガスエネルギーを利用するので、冬にお湯を使うとガス代が高くなってしまうというわけです。

一例として東京の水道水の温度を季節ごとに比較してみると、夏場は最高で28度を超える水温になるのに対し、冬場は最高温度でも11.5度、最低では10度を下回ります。
夏と冬の水道水では10度前後の温度差があるのです。
それほど元の水温に差がある上で同じようにお湯を使っていれば、当然ガス代は夏と比べて大幅に高くなってしまいます。

寒い分お湯を使う機会が増える

冬は寒い分、暑い季節よりもお湯を使う機会が増える傾向にあります。
普段はシャワーのみでお風呂を済ませがちでも、寒い時期には浴槽にしっかりお湯を張って湯船につかるという方も多いのではないでしょうか。

もちろんお風呂に限らず、台所で食器を洗ったり、洗面所で手や顔を洗ったりする際にも冷たい水ではなくお湯を使う機会が増えるでしょう。

そもそもガス料金が高額である

近頃ガス代が高くなったな。と感じる場合、そもそものガス単価が値上げになっていた。ということもあります。
上記の理由だけでは説明できないほどガス代が高くなっている場合は、根本的な部分に問題がある可能性も視野に入れて考える必要があるでしょう。

ガス代を節約するために大切なこと

いくらガス代を節約したいからとはいえ、無理に冷たい水で洗い物をしたり、湯船につかるのをあきらめたりするのは避けたいものです。
そういった無理な節約はストレスがかかるだけでなく、長く続けることが難しく、結果としてあまり節約につながらないでしょう。

ガス代が高くなっているのはなぜなのか、その理由を正しく把握して無理のない範囲で、少しでも効果のある対策をとることが大切です。

今日からできるガス代節約術

それでは、今日からできるガス代の節約術についてご紹介しましょう。

お湯の温度を上げすぎない

ごくシンプルな方法ですが、実際に意識してみると無駄に熱いお湯を使ってしまっていることも。
特に、浴槽にお湯を張る際には注意が必要です。
「熱くなりすぎても後から水で調節すればいい」と考えている方も多いですが、その方法ではガス代が無駄になってしまっています。
熱いお湯を水で薄めてちょうどいい温度にするのではなく、初めからちょうどいい温度のお湯を湯船に溜めるようにしましょう。
お風呂では大量のお湯を使いますから、そこで無駄をなくすことができればしっかりガス代を節約できるはずです。

食器洗い乾燥機を使用する

お風呂と同様にお湯を使う機会の多い台所。冬場の食器洗いにはお湯を使う方も多いでしょう。
導入するにはある程度コストがかかってしまう食器洗い乾燥機ですが、実はガス代・水道代ともに、手洗いするよりも節約できます。
洗い物の量が多いご家庭には、特におすすめです。

料金プランやガス会社を見直す

これまでご紹介したような節約術よりも簡単かつ大きな効果が期待できるのが、料金プランやガス会社の見直しです。
特にプロパンガスを利用しているご家庭では、大幅なガス代の節約につながるケースも多いです。
プロパンガスは供給するガス会社が顧客ごとに価格を決められるため、さまざまな理由から値上げされていき、気付けば相場を大きく超えた金額になっている可能性があるのです。
適正価格でガスを供給している会社と契約し直せばそれだけでかなりの額のガス代を節約できるかもしれません。
都市ガスの場合そこまで大きな節約効果はありませんが、それでも数%安くなることは期待できます。

都市ガス・プロパンガスともに、料金比較サービスを使うと今よりもお得なガス会社を簡単に探せます。
「まずは今のガス代が相場なのか、それとも高いのかを知りたい」という方は、ガス代の自動診断サービスを利用するのもおすすめです。
どちらもオンライン上で簡単にチェックできますので、ご家庭のガス代や一般的な相場についてもっとよく知りたい方はぜひ利用してみてください。

無理ない節約で寒い冬を乗り切ろう!

無理ない節約で寒い冬を乗り切ろう
物価が上昇する中、光熱費の高騰に悩まされている方も増えていることでしょう。
何とか節約していきたいところですが、寒い季節だからこそお湯を使って温まるのも大切です。
無理な節約はとても続けられない、けれどもっとガス代が安くなったらうれしい……そんな方は、ぜひ今回ご紹介した方法を試してみてくださいね。

2022-08-17

夏は給湯器のお湯が熱くなるのはなぜ? 自然な現象と故障を見分けるポイント

給湯器から設定温度以上の熱いお湯が出てくるとビックリしてしまいますよね。
故障してしまったのかと不安になる方も多いかと思いますが、実は高温のお湯が出る現象は夏の暑い時期にはしばしば起こるものです。
今回は給湯器から熱いお湯が出る現象について、故障が疑われるパターンとそうではないものの違いや見極めるポイントをご紹介します。

暑い季節に高温のお湯が出るのはなぜ?

気温が高くなる夏場は、適温のお湯のつもりでさわると、思いがけないお湯の熱さにびっくりすることがあります。
給湯器が故障したのかと心配になりますが、実はそうとも限りません。
給湯器から出るお湯が設定温度よりも高くなる原因は、水道水の温度がもともと高くなっているためです。

給湯器は、お湯側の水栓をひねることで内部に水が流れ込み、それを温めることでお湯を出すという仕組みになっています。
給湯器が水道水の温度を感知してその温度に応じて火力を強めたり弱めたりしているというわけではありません。
気温が高くなる日には、水道水の温度がそもそも高くなっています。

洗い物をするときなど、夏場は水がぬるく、冬場は冷たく感じる経験をしたことがある方は多いのではないでしょうか。
夏場の特に暑い日は、給湯器で沸かす前から水がかなりの高温になっていることがあります。
それでも給湯器は水温を感知して火力を調整することができないので、普段通りに水を温めてしまいます。
その結果として、いつも通りの設定温度でお湯を出すと想定よりも高温になってしまうというわけです。

暑い季節に起こるその他の変化

暑い季節の給湯器には、お湯の温度が高くなること以外にもいくつかの変化が見られます。

まず、お湯の量が増えます。
夏場の温かい水道水はすぐにお湯になるため、水が冷えている冬場よりも多くのお湯を用意することができます。
そのため、気温が高くなる夏場は他の季節よりも水栓から出てくるお湯の量が増える傾向にあります。

たとえば夏場、水道水の温度が20℃ある場合には1分間に30リットルのお湯を用意することができます。
一方で水温が5℃しかない冬には、1分間に用意できるお湯の量は17.1リットルにまで落ち込んでしまうのです。

また、給湯器の炎マークがついたり消えたりする現象もしばしば見られます。
給湯器のリモコンは、給湯器の使用中には炎のようなマークが表示され、お湯を沸かして使っていることが分かるようになっています。

ですが夏場、お湯を使っている最中に給湯器のリモコンを見てみると、ときどき炎のマークが消えていることがあります。
これは「間欠燃焼」によるもので、お湯の適切な温度を保つために給湯器内部で燃料を燃焼させたり、止めたりしていることを示しています。
先ほど紹介した通り、夏の気温が高くなる時期には水道水の温度が高くなり、設定温度よりもさらに熱いお湯が出てしまう現象が起きやすくなります。

お湯を温めすぎることをできるだけ避けるために、燃焼を断続的に行い、ほどほどに水を温められるような機能がついているのです。
お湯を使っているのに炎のマークが消えているからといって、必ずしも給湯器が故障しているというわけではありません。

給湯器の故障が疑われるケース

給湯器の故障が疑われるケース
夏場に給湯器から熱いお湯が出る場合、他の季節ではあまり見られない現象が起こったからといって必ずしも故障しているというわけではないと、ご紹介してきました。
ですが、中には本当に給湯器が故障しているケースもあります。

故障が疑われるケースとしては、「給湯器を使っていると異音がする」、「給湯器のリモコンにエラーと表示されている」などが挙げられます。
そういった分かりやすい要素は見当たらないけれど心配な場合には、出すお湯の量を増やしてみるという方法で故障かどうかをチェックできます。

やり方はとても簡単で、ただ水栓を思いきり開き、たくさんのお湯を出してみるだけです。
沸かすお湯の量が多くなればそれだけ沸かすためのコストもかかるので、いくら水道水の温度が高くてもさすがに水温は設定温度程度に落ち着きます。

また、夜や早朝など、日が沈んでいて水道水の温度がある程度下がっている時間帯にお湯を出してみるのも有効なチェック方法です。
ただ地域や天候によっては夜でも暑いところもありますので、涼しいかどうかを確認してからチェックしてみてください。

先ほどご紹介したメカニズムでお湯が熱くなっているとすれば、この2種類の方法を試せばお湯の温度は適切な高さにまで下がるはずです。
出すお湯の量を増やしたり涼しい時間帯にお湯を出したりしてもなお、設定温度より熱いお湯が出るようであれば、故障が疑われます。
特に10年以上の長い間使用している給湯器は故障のリスクも高いので、業者に相談してみてください。

まとめ

今回は、夏場に給湯器から熱いお湯が出る現象についてご紹介しました。
故障していない給湯器でも普通に起こり得る現象ではありますが、中には給湯器の故障が原因となってしまっているケースもあります。
お湯の熱さが気になるときには、今回ご紹介したポイントをぜひ参考にしてください。

2022-06-27

太陽熱温水器とは? 太陽光発電やエコキュートとの違いについて

日常生活を送る上で電気、水道、ガスの光熱費は必ず発生するものですが、節約を意識していても使用量を減らすのはなかなか難しいですよね。なかでも家庭で使用するガスは入浴時の給湯が多く占めており、全体の約3割といわれています。
そこで、その入浴時のガス代を減らすのに有効な「太陽熱温水器」というものをご存知でしょうか?
太陽熱温水器は、太陽光を利用して無料でお湯を沸かすことができるもので、これを導入すれば月々のガス代を安く抑えることが可能になります。
そこで今回は、太陽熱温水器の仕組みやメリット、デメリットなどを解説していきますので、取り入れるかどうかぜひ参考にしてみて下さい。

太陽熱温水器とは? 太陽光発電との違い

太陽熱温水器は太陽光を利用し、タンクの水をお湯に変える機器になります。水を貯めるタンクと、熱を集めるソーラーパネルがセットになっています。
1970年代頃から家庭に広まりましたが、2000年代からは電気代を削減できる太陽光発電などの競合が現れ、普及率が低下していきました。
しかし、近年では「設置費用の安さと簡単さ」を理由に太陽熱温水器も徐々に再び注目を浴びてきています。

太陽熱温水器と太陽光発電の違いとして、まず太陽熱温水器は太陽エネルギーを利用して貯湯タンクの水をお湯へと変える仕組みとなっています。
太陽光から電気を生み出すものが太陽光発電で、太陽熱温水器はお湯のみを沸かすものであり、太陽光発電の半額以下で導入ができることが大きなメリットです。

家庭で使用するガスは入浴時の給湯が多く占めているので、太陽熱温水器を導入することでその分のガス代を大幅に節約できるのが魅力となっています。

太陽熱温水器の種類は大きく分けて2つ

太陽熱温水器には以下の2つのタイプが存在します。

自然落下式

屋根の上で温めたお湯を直接その真下にある湯船に流して使うという、とてもシンプルな仕組みになっています。
沸かしたお湯をシャワーに使えないというデメリットがありますが、初期導入費用が20~30万円と安く、DIYに自信のある人は自作をするくらい簡単なものになります。
この費用や手間の元を取れるかどうかは家庭のガス使用量で異なりますが、導入費用が安いためリスクはかなり低いです。

水道直結式(ハイブリッド型)

自然落下式が湯船に流すのに対し、湯船ではなく給湯器に供給するものになります。既存の給湯システムに近い形で使用でき、シャワーのお湯としても使えて温度調整もできます。
しかし、自然落下式に比べて初期導入費用が高いのが難点で、約50~100万円が相場です。
予算がある場合は水道直結式を導入しても良いのですが、元を取るまでに時間がかかる可能性があるため、導入前には慎重に検討する必要があります。

エコキュートとの違い

太陽熱温水器はエコキュートとも比較されることが多いので、その違いも解説します。
太陽熱温水器が太陽熱でお湯を沸かすものだということは前述しましたが、エコキュートは家庭の電気を使ってお湯を沸かします。

ランニングコストは、エコキュートの場合ガスの代わりに電気でお湯を賄う必要がありますが、オール電化にすることでトータルの光熱費を削減できる可能性があります。
一方で太陽熱温水器の場合、電気代は今までと変わらずお風呂のお湯で発生するガス代が無くなるため、そのままガス代を削減することができます。

導入費用は、エコキュートが50万円前後で、太陽熱温水器は前述したとおり自然落下式で20~30万円、水道直結式で50~100万円ほどです。
どちらを導入するのが得かどうかは各家庭によって異なるので、それぞれ見積もりをとってもらうと良いでしょう。

冬場や雪国でも使える?

太陽熱温水器は冬や雪国でもお湯を沸かせるのかどうかが気になるところですが、これは使用する機器や、設置の仕方によって大きく左右されます。
最新型の高性能のものでは冬場や寒い地域でも温かいお湯を沸かしやすいのですが、古いモデルだと給湯の温度が高まりにくいことがあります。
その場合は従来のガスを使って賄う必要が出てくることもあるため、結果としてあまりガス代の節約にならない可能性もあります。

また、冬場は日照時間が短くなり、お湯の使用量も増える傾向になるのでエネルギー不足も心配されます。
しかし、機器を45度前後の角度にして取り付けると太陽光を多く取り込むことができ、西側に傾けて設置すると夜の入浴に向けてお湯を貯めやすくなります。
このように工夫次第で大きく恩恵を受けることが可能です。

いずれにしても太陽光を取り込めるように設置する必要があるため、角度や周囲の環境には注意しなければなりません。
自身で判断しづらい場合は、DIYではなくプロの施工店に依頼する方が確実で安心です。

まとめ

まとめ
太陽熱温水器は太陽光でお湯を生み出すため、ガス代の節約と家庭から出るCO2の削減効果があります。
地球に優しく、少額でも導入できるのがポイントで、設置する角度や場所などの工夫によって冬場でも温度の高いお湯を生み出しやすくなります。
電気を使用できる太陽光発電ほどではありませんが、非常時の備えにもなるのでおすすめです。

ただし、高額な初期費用で導入してしまうと元をとることが難しくなるので、その点には注意をしつつ、エコで光熱費を抑える一つの手段として検討してみると良いでしょう。

2022-02-28

ガス・石油・電気? エネルギー別の給湯器コスパ比較!

日々の生活に欠かせない存在である「給湯器」。毎日使う分、コストパフォーマンスが気になるという方も多いのではないでしょうか?
給湯器はメーカーや機種ごとに異なる機能を持っていて、コストパフォーマンスもそれぞれ少しずつ違う部分があるという点についてはご存知の方が多いかと思います。
また、機能やメーカー等の違いに加えて「給湯器が稼働するための燃料となるエネルギーが何か?」によっても、さまざまな部分で費用に違いがあらわれます。
そこで今回は、利用するエネルギー別に給湯器のコストパフォーマンスについて解説いたしますので、ぜひ給湯器選びの参考にしてみてくださいね。

まずは基本から! それぞれの給湯器の特徴

はじめに、給湯器を利用するエネルギー別に3つに分けて、それぞれの基本的な特徴をご紹介していきます。

ガス給湯器

LPガスや都市ガスを燃料としている給湯器です。
ガス給湯器はお湯の加熱の仕方によって、水をタンクに貯めてからまとめて温める「貯湯式」、タンク内部を加圧し温める「真空式」、水道水が給湯管を通る際に温める「直圧式」の3つの型に分かれています。

また、設置の仕方としては、地面に置いて使用するもの、壁に組み込んだり貫通させたりして設置するもの、壁に掛けて設置するものなどがあります。
タンクが必要ない直圧式のガス給湯器であれば省スペースな壁掛型、少なくとも一日分以上の水を貯めておく必要のある貯湯式の給湯器は床置型というように、仕様によって設置の仕方や本体の大きさも変わってきます。

メリットとしては、高効率であるため省エネの面で優秀であること、家庭用給湯器として一般的な直圧式のものは本体のサイズがコンパクトで、価格帯も比較的安いことなどが挙げられます。
プロパンガスを使用する場合のデメリットとして、他の燃料を使うケースよりも光熱費が高くなりやすい点に注意が必要です。

石油給湯器

燃料として灯油を使う給湯器を「石油給湯器」といいます。
石油給湯器もガス給湯器と同様にさまざまな設置の仕方があり、それぞれ本体の形状やサイズが異なる点も共通していますが、大型の灯油タンクと接続して利用するという独自の特徴があります。
メリットは他の燃料と比べると光熱費が安くなること、給湯器本体の寿命が長めであること、ランニングコストが低めであることなどです。
一方デメリットとしては、給湯器本体のみならず石油タンクを設置する必要があること、燃料が切れないよう都度給油の手間があることなどが挙げられます。

電気給湯器

一般的な電気給湯器は、電気を燃料として、給湯部内に貯めた水をヒーターで加熱・保温する仕組みになっています。
エコキュートと呼ばれる給湯器は若干違うつくりで、二酸化炭素を電気エネルギーで高温にし、その熱で水を温めるという仕組みになっています。

電気給湯器といえばエコキュート、というくらいに広く普及した呼称で、知名度も高いです。
どちらにせよ電気給湯器では貯めておいた水を温めて使用するので、日中のうちにタンクに貯めた水を深夜にかけて沸かし、翌日給湯することになります。
深夜は電気料金が安いので光熱費の節約につながるのですが、前日貯めておいた水量以上にお湯を使ってしまうと日中にも水を温めることになり、結局光熱費が高くついてしまう可能性もあります。
その他のデメリットとして、給湯器本体の費用が高いこと、本体が大きいため設置するには広めのスペースが必要になることなどが挙げられます。

給湯器本体の価格はどのくらい?

先ほどはそれぞれの給湯器が持つメリット・デメリットについて簡単にご紹介しましたが、ここからはコスト面について1点ずつ確認していきましょう。

まずは給湯器本体の価格ですが、相場を見てみるとガス給湯器が5万円から10万円ほどということでいちばん安価です。
逆に高くなりがちなのは電気給湯器で、安いものでは10万円ほどですが高額になると40万円ほどのものもあります。特にエコキュートは高価で、安いモデルでも20万円ほどは必要になります。

石油給湯器はガス給湯器と電気給湯器の間、10万円から15万円ほどが相場とされています。

給湯器の設置・取り付けにかかる費用の違い

給湯器の設置・取り付けにかかる費用の違い
続いて給湯器の設置・取り付け工事にかかる費用ですが、ガス給湯器と石油給湯器に関しては両者にほとんど違いはありません。
電気給湯器についても、条件によっては高額になってしまうことがありますが、たいていの場合他の2種類の給湯器と設置費用にはそこまで大きな差はないようです。

ただ寒冷地においては、電気給湯器の設置・取り付け工事費用が高くなってしまう傾向があります。
タンクにお湯を貯めておく電気給湯器は、冷え込みに弱いという特徴があります。
気温が低くなる寒冷地では断熱材や加温・昇温機材を追加で取り付ける必要が出てくることもあり、普通に設置する以上のコストが後から発生するケースが起こりやすいのです。

ランニングコストと耐久年数を比較

続いて燃料別に見るランニングコストを比べてみましょう。
燃料の価格は地域によっても異なるためあくまで傾向ではありますが、単純にランニングコストだけを見れば石油給湯器がいちばんコストパフォーマンスに優れているといえます。
次いで都市ガスを使用した場合のガス給湯器、電気給湯器、プロパンガスを使用した場合のガス給湯器という順でコストが高くなっていきます。

耐久年数は、家庭用の場合ガス給湯器と石油給湯器が10年ほど、電気給湯器が15年から20年ほどとされています。
とはいえ10年を過ぎたらすぐに壊れてしまうというわけではなく、もっと長い間問題なく使用しているご家庭も多いです。
特にガス給湯器は定期的な点検の頻度が高いことからトラブルや不具合が発見されやすく、こまめに修繕されながら使われるため長持ちしやすい傾向があるといわれています。

自宅の環境に適した給湯器選びを

利用するエネルギー別に給湯器のコストパフォーマンスについてご紹介しました。どの給湯器にもメリット・デメリットがあり、一概にどの燃料を使う給湯器がいちばんコストパフォーマンスに優れているかを決めるのは難しいことです。
ただ、冷え込みの厳しい寒冷地においては、熱量が高くランニングコストも低い石油給湯器がおすすめです。

給湯器本体の価格や設置スペースの問題、ランニングコスト、耐久年数に加えて、お住まいのエリアの気候についても加味して自宅に適している給湯器を選んでみてください。

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