斜陽産業になりつつある業界がふとしたきっかけで、再びスポットライトを浴びることがあります。
ここ数年では銭湯がその代表的な例です。かつては地域住民の癒し・憩いの場であった銭湯は、一般家庭の内風呂の普及とともに影を潜めていましたが、ここ最近になって若者から注目を集めるようになり、今や銭湯専門の情報サイトが登場するまでに。
そこで今回は、若者の間で銭湯ブームが巻き起こった理由や銭湯の楽しみ方、銭湯を利用する際の注意点についてご紹介します。
内風呂が当たり前の若者世代に銭湯ブーム! その理由とは?
仕事や家事で汗をかいたあとは銭湯でお風呂。体をきれいに洗い、さっぱりした体で自宅へ帰る。このような風景は、かつては東京の中心部でもよく見られた光景でしたが、高度成長期に突入した頃を境に一般家庭の内風呂が急激に普及。その結果銭湯の需要は減りました。
また、近年は経営者の高齢化や後継者の不在、他の入浴施設の台頭により銭湯の数は激減。昭和63年には都内だけでも2000軒以上あった銭湯は令和に入ると520軒、約4分の1になってしまいました。
ところが、ここ最近になって20代~30代の若い世代の間で「銭湯ブーム」が起きているのです。なぜ、銭湯が若者の間で流行るようになったのでしょうか。
レトロブーム
まずはレトロブームです。レトロとは一昔前の「古き良きもの」を愛好することをいいますが、生まれたときからスタイリッシュで高機能設備付きの内風呂を使用している若者世代にとって、銭湯はまさに「古き良き入浴施設」。
今や古い書籍でしか見ないような古くも味わい深い銭湯の佇まいや内装は、若者のレトロ好きに非常に魅力的に映るはずです。
「広い大きなお風呂」に癒しを求めて
単身者向けアパートではどうしても小さめのバスルームになってしまい、窮屈な思いをしながら湯船に浸かることになりますが、銭湯に行けばいつでも大きな湯船が待ってくれています。
シャワーだけで満足する若者がいる一方、「やっぱりお湯に浸かって癒されたい」と広い大きなお風呂で癒される時間を求める若者はまだまだ存在し、そのような層がせっせと銭湯に足を運んでいるのです。
イベントも楽しめる
昨今は銭湯を再生させる事業が登場しており、その一環として銭湯をイベントスペースとして活用する機会が増えています。
たとえば、グッズ販売、映画の上映、アートの展示会などがその例で、以前では考えられなかった銭湯の活用方法と言えるでしょう。
言葉だけ聞くと銭湯の雰囲気とはマッチしないようにも思えますが、この意外な組み合わせは大変好評で、若者が集まりそうなイベントが続々と開催されているのです。
人とのつながりを求めて
1996年以降に生まれた、いわゆる「Z世代」は自分のプライバシーやプライベートを大切にする一方、感じたこと・体験したことを他者と共有し、人との交流を厭わない傾向があります。
このようなことから、地域住民の方や同じお風呂好き仲間との交流の場として銭湯を利用する若者が想像以上に多いのです。
湯船で温まるだけじゃない! 銭湯の楽しみ方
入浴するだけであれば今の時代、自宅でできます。しかし、わざわざ銭湯に足を運ぶのはそれなりの理由があるから。
まだ銭湯デビューしていない方も、しばらく銭湯を利用していない方も、次のような視点で銭湯を楽しんでみてはいかがでしょうか。
レトロな内装を眺める
年季の入った木製の下駄箱や番台、浴室のタイル、旧型のマッサージチェア、釜型ドライヤーなど、歴史を感じさせるレトロな内装を眺めてみましょう。
まるで昭和の時代にタイムスリップしたような気分を味わえます。
色々な種類のお湯を楽しむ
店舗によっては電気風呂、ラジウム泉、ジャグジー、薬湯など、銭湯ならではのお湯が体験できます。
時期によっては湯船に柚子や菖蒲、よもぎなどが入った季節湯も登場。植物や果物の香りに包まれながら疲れを癒せます。
サウナ好きの方はサウナ併設の銭湯でいい汗をかきましょう。都内では足立区や大田区、豊島区、新宿区、江戸川区、葛飾区にサウナ併設の銭湯が多い傾向があります。
お風呂上がりの1杯を楽しむ
入浴後はドリンクで水分を補給しましょう。瓶入りのコーヒー牛乳やみかん水、ラムネなどは特に人気があり、自宅でのお風呂上がりより美味しく感じることも!
店舗によってはお酒を提供している銭湯もあり、湯上がりの心地よさとほろ酔いを同時に楽しめます。
たとえば、墨田区の「御谷湯」では併設されているカフェバーでお酒はもちろん、軽食もいただけます。
浴室内のペンキ絵鑑賞
銭湯といえば、浴室の壁に大きく描かれた富士山や松などのペンキ絵を思い出す方が多いのではないでしょうか。
鮮やかに、そして力強く描かれたペンキ絵は今、「銭湯アート」として注目を集めていますが、この絵を描く銭湯絵師さんは2020年の時点でわずか3人。もはや銭湯のペンキ絵は希少価値の高いものとなりつつあるのです。
また、ペンキ絵は定期的に塗り替えられるので、同じ絵は二度と見られないことも。ですから、銭湯で入浴する際はこのペンキ絵をじっくり鑑賞しておきましょう。
銭湯を利用する際の注意点

心身ともに気持ちのいい入浴にするためにも、銭湯を利用する際は次の点に注意しましょう。
小銭を用意する
銭湯の入浴料金は各自治体によって異なるものの、500円以下であることがほとんど。(大人1人東京都は480円、神奈川県は490円)
高額紙幣を出すとお釣りを用意できないことがあるので、小銭を用意しておきましょう。電子マネーやQRコード決済を導入している店舗もありますが、まだごく一部のようです。
湯船に入る前に体を洗う
湯船に入る前には軽く体を洗いましょう。
体を洗わずに湯船に入るとお湯が汚れて他の利用者に迷惑をかけてしまいます。
ゴミは回収して捨てる
入浴中に出たゴミは回収してゴミ箱に捨てましょう。浴室から出る際は洗い場に空の容器や袋が残っていないか確認してください。
スマホの使用は厳禁!
銭湯は入浴する施設であり、衣服を脱ぐ場所です。他の利用者のプライバシー保護のため、銭湯に一歩踏み入れた後は絶対にスマホを使用しないでください。
脱衣所や浴室ではスマホを見るだけでも注意されることがあります。トラブルを避けるためにも、スマホは持ち込まないのが一番です。
静かな会話を心がける
銭湯は音が響きやすいため、大声でなくても周囲にはうるさく聞こえてしまうことがあります。
銭湯では静かな会話を心がけましょう。友人や家族と一緒におでかけする際は特に注意してください。
湯船にタオルは持ち込まず、髪は束ねる
お湯をきれいに保つためにも、タオルや手ぬぐいは湯船に持ち込まず、髪は束ねるようにしましょう。
髪が長い方は髪留めやゴムを持参してください。
月経中は銭湯の利用を控える
月経中の女性は銭湯の利用を控えた方が無難です。経血が流れ出て浴室やお湯が汚れてしまう可能性があります。
お湯や泡が周囲に飛び散らないように気をつける
お湯や石鹸、シャンプーの泡の飛び散りは昔からあるトラブルの原因です。
特に混んでいるときは他の利用者にかかりやすいので注意しましょう。
歯磨きとムダ毛処理は控える
歯磨きは脱衣所にある洗面台で、ムダ毛処理は自宅で行ってください。
「結局は水で流すのだから銭湯の浴室でやっても同じでは?」との声もありますが、不快に思う方もいらっしゃるので銭湯では控えた方がよいでしょう。
まとめ

若者の間で銭湯ブームが巻き起こった理由や銭湯の楽しみ方、銭湯を利用する際の注意点についてご紹介しました。
残念ながら銭湯の数は年々減っています。自宅周辺に銭湯がある場合は近いうちに足を運んで、心地よい時間を堪能し、しっかり記憶にとどめておきましょう。銭湯の素晴らしさを語れるのは、経験した人だけです。

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エプソムソルト風呂とは? 入浴のポイントや注意点について
エプソムソルト風呂は、硫酸マグネシウムをお湯に溶かして入浴する方法です。
一般的な塩とは成分が異なり、美容やリラックスを目的として利用されていますが、発汗や美肌、疲労回復などの効果については、科学的な根拠が十分ではないものもあります。
今回は、エプソムソルト風呂の入浴方法や使用時の注意点を解説します。
エプソムソルト風呂とは? 普通の塩との違い
エプソムソルトは海外では古くから親しまれており、日本でも美容やリラックスを目的とした入浴剤として販売されています。
エプソムソルトの主成分は硫酸マグネシウム
エプソムソルトの主成分は、マグネシウムと硫酸イオンからなる硫酸マグネシウムです。
一般的には白色または無色の結晶で、水に溶けやすい性質があります。
名前はイギリスのエプソムという地域に由来し、無香料、無着色の製品も多く、普段の入浴に取り入れやすいのが特徴です。
一般的なバスソルトや塩化マグネシウムとの違い
一般的な天然塩系バスソルトは塩化ナトリウムを主成分としますが、エプソムソルトの主成分は硫酸マグネシウムです。
また、塩化マグネシウムもマグネシウムを含みますが、硫酸マグネシウムとは化学的な性質が異なります。
入浴剤の成分によって浴槽や給湯設備への影響も変わるため、使用前に製品の説明を確認しましょう。
エプソムソルト風呂に期待できる効果
エプソムソルト風呂は、日常的なボディケアにも取り入れられています。
無香料、無着色の製品なら、香りのある入浴剤が苦手な人にも使いやすいでしょう。
ただし、シミやシワの改善、保湿効果などは十分に証明されていないので、過度な期待は禁物です。
エプソムソルト風呂の入浴方法
エプソムソルト風呂は、浴槽のお湯に適量を入れて溶かすだけで準備できます。
エプソムソルトの使用量は製品の推奨量を守る
エプソムソルトの使用量は製品によって異なりますが、お湯150Lに対して150~300gを目安とする製品が多い傾向にあります。
お湯200Lなら200~400gが同じ濃度の目安で、多く入れても効果が高まるとは限りません。
製品の推奨量を守り、付属のスプーンなどで正確に計量しましょう。
お湯の温度は38~40℃程度を目安にする
エプソムソルト風呂は、38~40℃程度の熱すぎないお湯で入浴するのがおすすめです。
熱いお湯は、のぼせや脱水、血圧の変動を招くおそれがあります。
季節や体調に合わせて、無理のない温度に調整してください。
入浴時間は10~15分程度を目安に調整する
エプソムソルト風呂の入浴時間は、10~15分程度が一つの目安です。
長時間入浴しても効果が高まるとは限らず、特に持病がある人は医師の指示を優先してください。
めまいや動悸などを感じた場合は、すぐに入浴を中止しましょう。
入浴前後の水分補給と保湿も大切
入浴中は汗によって水分が失われるため、入浴前後には水分補給を心がけてください。
また、入浴後は肌が乾燥しやすくなります。
タオルで優しく水分を拭き取り、乾燥が気になる部分には保湿剤を使用しましょう。
エプソムソルト風呂の注意点

エプソムソルト風呂は、肌の状態や体調によって刺激や不快感が生じる場合があります。
安全に入浴するためにも、使用量や注意点を確認しておきましょう。
肌に刺激やかゆみが出る場合がある
エプソムソルトを使用すると、肌にかゆみや赤み、刺激を感じる場合があります。
特に敏感肌や乾燥肌の人は注意が必要です。
傷や皮膚炎がある場合は使用を控え、肌に異常が現れたときは使用を中止してください。
大量に入れても効果が高まるとは限らない
エプソムソルトの使用量を増やしても健康効果が高まるとは限りません。
濃度が高すぎると、かえって肌への刺激につながる可能性もあります。
製品に記載された推奨量を守って使用しましょう。
エプソムソルト風呂に使う製品の選び方
エプソムソルトは、成分や添加物が製品によって異なります。
硫酸マグネシウムの成分表示を確認する
エプソムソルトを選ぶ際は、「硫酸Mg」「硫酸マグネシウム」などの成分表示を確認してください。
香料や保湿成分が配合された製品もあります。
敏感肌の人や香りが苦手な人には、無香料、無着色の製品がおすすめです。
1回あたりの使用コストを比較する
製品を選ぶ際は、内容量と価格の比較が大切です。
例えば、1回150~300g使用する場合、2kg入りなら約6~13回分になります。
商品価格を使用回数で割ると、1回あたりの費用を比較できます。
初めて購入する人は、少量タイプから試すとよいでしょう。
浴槽や給湯設備への対応を確認する
エプソムソルトは、製品や給湯設備によって使用条件が異なります。
特に追い焚きやエコキュート、循環式浴槽への対応には注意が必要です。
購入前に製品の注意書きと給湯設備の取扱説明書を確認してください。
エプソムソルト風呂は正しい使用量と入浴時間を守って楽しもう

エプソムソルト風呂は、温浴によるリラックスを目的として、毎日の入浴に取り入れやすい方法です。使用する際は製品の推奨量を守り、38~40℃程度のお湯で無理なく入浴しましょう。
また、長時間の入浴はのぼせや肌の乾燥につながるため、体調に合わせた入浴時間の調整も大切です。
正しい使用方法を守りながら、毎日の入浴を心地よく楽しんでください。
休日の新習慣に! 自宅で昼風呂を楽しもう
休日は、いつもより少しゆっくり過ごして、心も体もリフレッシュしたいもの。そんなときにおすすめなのが、昼間にお風呂を楽しむ「昼風呂」です。
好きな入浴剤を使ったり、音楽を聴きながら湯船につかったりと、普段の入浴とはひと味違った楽しみ方ができます。
今回は、昼風呂の魅力や楽しみ方、注意点などについて紹介します。
昼風呂にはどんな魅力がある? 期待できるメリット
昼風呂には、夜の入浴とは違った魅力があります。休日の昼間にゆっくり湯船につかれば、慌ただしい日常から離れ、心と体をいたわる時間を過ごせるでしょう。
時間を気にせず、ゆったりと入浴できる
平日は仕事や家事に追われ、入浴を短時間で済ませている人も多いのではないでしょうか。
時間に余裕がある休日なら、自分のペースでお風呂を楽しめます。
気分転換やリフレッシュに
温かいお湯につかると、ほっとした気分になる人も多いでしょう。
入浴中はスマートフォンやパソコンから少し離れ、好きな香りを楽しんだり、静かな時間を過ごしたりするのもよい方法です。
昼風呂を日常から気持ちを切り替えるきっかけにしてみましょう。
明るい時間帯ならではの開放感を味わえる
昼風呂では、明るい時間帯ならではの雰囲気も楽しめます。自然光や外の景色を眺めながら入浴でき、夜とは違った開放感を味わえるでしょう。
窓がない場合も、照明やバスグッズを工夫すれば、いつもとは違う空間を演出できます。
自分好みの入浴スタイルを楽しめる
香りのよい入浴剤を使ったり、お気に入りの音楽を流したりすれば、自宅のお風呂がくつろぎの空間に変わります。普段はシャワーだけで済ませている人も、休日には湯船につかってみてはいかがでしょうか。
入浴後に読書や映画鑑賞を楽しむなど、その日の気分や体調に合わせて過ごし方を工夫するのもおすすめです。
昼風呂を安全に楽しむための注意点

お湯の温度と入浴時間に注意
お湯は熱くしすぎず、38〜40℃程度を目安に設定しましょう。
まずは5〜10分程度の短めの入浴から始め、体調に合わせて調整するのがおすすめです。
長湯はのぼせや脱水につながるおそれがあるため、読書や動画鑑賞に夢中になりすぎないよう注意してください。動悸やめまい、息苦しさなどを感じた場合は、すぐに浴槽から出て休みましょう。
入浴前後の水分補給を忘れない
入浴中は汗をかくため、入浴前後には水やお茶などで水分を補給しましょう。また、飲酒後の入浴は、転倒や溺水などの事故につながる危険があるため避けてください。
体調に合わせて入浴する
食後すぐの入浴はタイミングに注意し、発熱やめまい、強い疲労感があるときは無理をせず休みましょう。睡眠不足や脱水が疑われる場合も、入浴を控えるのが安心です。
温泉や銭湯でも昼風呂を楽しもう

休日のお出かけを兼ねて、いつもとは違うお風呂で気分転換してみてはいかがでしょうか。
少し足を延ばせるなら、日帰り温泉がおすすめです。露天風呂がある施設では、空や木々の景色を眺めながら、ゆったりと入浴を楽しめます。温泉地によっては、入浴後に周辺を散策したり、ご当地グルメを味わったりするのもよいでしょう。
遠出をせずに気軽に楽しみたい時には、街の銭湯を利用する方法もあります。広い浴槽につかれば、自宅のお風呂とは違った気分を味わえるでしょう。昔ながらの雰囲気や個性的な壁画など、施設ごとの魅力を楽しめるのもポイントです。
スーパー銭湯では複数の浴槽に加え、サウナや岩盤浴、休憩スペースなどを備えた施設もあり、一日ゆっくり過ごせます。入浴後に食事を取ったり、読書を楽しんだりするのもおすすめです。
なお、施設によっては昼間は営業していないところもあるため、事前に公式サイトなどで確認しておきましょう。サウナなどを利用する際は、無理をせず水分補給も忘れないようにしてください。
昼風呂でのんびり休日を満喫しよう!
気軽に楽しめる昼風呂は、休日にぴったりのリラックス方法です。ぜひ自分好みのスタイルを見つけて、心地よい時間を楽しんでください。







